高血圧と嗜好品

高血圧とたばこ

私たちの健康に影響を与えるたばこの害については、いろいろといわれています。高血圧を改善するためにせっかく食事や運動を一生懸命がんばっても、たばこを吸っていたら、その努力がもったいないことになります。

たばこの煙には、数千種類もの化学物質が含まれているといわれています。よく耳にするものにニコチンやタールがありますが、これらは、胃や肺、心臓、血管にも悪影響を与えるのは事実です。唾液に混ざって胃に入ったニコチンが胃の粘膜を傷つけたり、血液の中に入ったニコチンが脳に到達して食欲不振を起こしたりすることもあります。

肺に入った場合、肺ガンを誘発するといわれていますが、これは、たばこを吸わない人よりも吸う人のほうが肺ガンにかかる確率が高くなるということです。

高血圧の人は、心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化が進みやすく、たばこを吸っていると脳卒中のリスクはさらに高まってしまいます。動脈硬化は、血管の壁が厚くなって、血液が流れにくくなったり、全く流れなくなったりしますから、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気の原因となるのです。

また、たばこを吸っている本人より、まわりにいる人がその煙を吸い込んでしまう受動喫煙では、大切な家族など、たばこを吸わない人の健康も損なわれます。

たばこの煙に含まれるニコチンは麻薬と同じくらいの依存性をもつといわれるもので止めるのが難しいのですが、健康のためにはぜひ禁煙することをおすすめします。自分だけでは止められないという人は、専門医(禁煙外来)の指示に従って禁煙するのが良いでしょう。

高血圧とアルコール

アルコールは血管を収縮させて血圧を上げることもあれば、反対に血管を拡張させて血圧を下げたりもします。このように、アルコールが心臓や血管に及ぼす作用は、単純ではありません。

お酒を飲んだ後しばらくの間は血圧が下がることが多くあります。少量を飲むと、一時的に血圧が少し下がり、脈拍数が増加します。これは、体内に吸収されたアルコールが酵素によって酸化され、アセトアルデヒドという物質が血液中に増加して、体の末端部の血管を拡張するためです。

しかし、その後の血圧は上昇していきます。飲み続けていると、アセトアルデヒドが引き続き酸化され、血中濃度が下がります。それに伴って血管は収縮し、血圧が上昇していくのです。

アルコールが血圧を上げる理由としては、血管を収縮させる作用など、さまざまな原因が考えられています。アルコール飲料に含まれるカロリーや、高カロリーのおつまみを食べる事による脂肪蓄積や塩辛いおつまみによる影響もあります。

アルコールを長年に渡って飲み続けたり、日々の飲酒量が多いと、高血圧のリスクはさらに高くなると考えられます。

特に飲むと顔がすぐに赤くなってしまう人は、血圧の低下も脈拍の増加も大きくなります。アルコールを代謝する酵素の働きが遺伝的に弱いので、お酒の量を控えて、飲み過ぎないようにすることをおすすめします。

飲酒の適量としては、エタノールに換算して、男性で20~30mL(日本酒で1合程度、ビールなら大ビン1本程度)、女性で10~20mLくらいです。また、例えば、高血圧にはビールはダメで焼酎は良い、などのアルコール飲料の種類による良し悪しはありません。

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