血圧が高い場合の薬による治療

基本療法と併用する

定期検査などで高血圧であることが指摘され、放置しておくレベルでない場合には血圧を下げるために薬剤療法が行われることがあります。早めに血圧を下げる方法として薬に頼ることとなりますが、その場合必ず医師の指示に従うようにし、自分だけで勝手に判断して市販の薬をむやみに飲むようなことは避けましょう。ひとくちに高血圧といっても、それは原因によって症状も違ってきます。ですから、薬を飲んだとしても、血圧が下がったり、または逆に高くなってしまったりして、危険なこともあります。

高血圧の基本療法は食事です。ただ、食事療法に一生懸命取り組んでもなかなか良い結果が出ない場合もあります。そして、日常生活に支障が出てしまうような時には、基本となる食事療法と併用して、薬による治療を行うことが必要です。

治療の長期継続

高血圧であることがわかったら、検査で原因を探り、程度を知る必要があります。そして、もし完治はできないとしても、悪化の状態を遅らせたりすることができるので、早期に治療を始めることが大事です。

高血圧の治療は長期間行わなければ効果が出ないことが多く、薬を飲むにしても一生続けなければならないこともあったりして、短期間で終わるものではありません。薬を飲み始めたら、途中で止めると危険なケースもあります。

原因がはっきりせずにほとんど遺伝だとされている本態性高血圧では、薬を服用する他に血圧を下げる方法が無いといっても過言ではなく、高血圧でなくすことはできません。一方、二次性(続発性)の高血圧では、原因となる病気を治療し、それが治れば高血圧も治るでしょうが、病気が慢性化している場合には治療も厄介になってきます。コントロールはできても根本的に完治というわけにはなかなかいきません。いずれにせよ、薬による治療を始めたら長期の継続が大切です。

降圧剤の使用で注意すること

高血圧の薬にはさまざまな種類があり、作用にも多少違いがあります。血圧を下げる薬、つまり降圧剤ですが、降圧剤を使用するかどうかは医師の判断によります。そして、薬剤を使用して血圧を下げることができたとしても、それは高血圧が完治したわけではありません。高血圧を誘発する原因となるものがある以上、途中で薬の服用をやめたりすると、血圧はまた元に戻ってしまいます。

ただ、降圧剤を使用して血圧を下げるのにはそれなりに意味があって、血圧を下げることができれば高血圧症の進行を遅らせることができ、それは高血圧が原因で起こる心臓や脳の病気を予防することにもなります。

一方で、血圧を下げるのが良くないという場合もあります。いくらか血圧が高い程度で、それで安定しているという人には、必ずしも降圧剤を使用して血圧を下げる必要はなく、かえって調子が悪くなることがあるのです。

また、動脈硬化が進行している人が薬を使用して血圧を下げたりすると、血液の流れがじゅうぶんではなくなり、心臓や脳の筋肉に必要な量の血液が行かずに、心臓や脳の病気を促進してしまう恐れがあります。

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