血管を広げるアスパラギン酸の作用で血圧を下げる「アスパラガス」

穂先のルチンが効果的

アスパラガスは、春から初夏にかけ成長した若茎を食べる立茎野菜。穂先の部分に生えているのは一見葉のように見えますが、じつは松葉状にしげった小枝なのです。さて、この穂先の部分には、高血圧に大変効果のあるルチンが豊富に含まれています。ルチンは、そばでも紹介ましたが、高血圧を促す酵素の働きを抑え、血圧の上昇を効果的に防いでくれます。また、ルチンは抗酸化作用をもつポリフェノールの一種で、コレステロールを減少させて動脈硬化を予防しま78す。そのうえ、動脈硬化によって傷んだ毛細血管を強くし、弾力性を回復させる効果もあります。

アスパラギン酸という有効成分

アスパラガスには、アスパラギンという物質が含まれています。これは、1806年にアスパラガスから初めて発見された成分で、体内でアスパラギン酸というアミノ酸に変化します。アスパラギン酸は新陳代謝を活発にし、たんばく質の合成を促すため、滋養強壮、疲銘刀回復などに効果を発揮することで知られています。さらに、毛細血管を広げて血圧を下げる働きもあり、高血圧の改善に役立ちます。また、アスパラギン酸には免疫力を高めて細胞を健康にする効果もあるといわれ、がん予防や治療への研究も進められています。

ビタミンE、カリウムも

アスパラガスには脂質の酸化を防いで動脈硬化を予防するビタミンE や、余分なナトリウムを排泄して高血圧を抑えるカリウムも含まれています。ビタミンEは脂溶性なので、ゆでるよりも、抽で焼いたり揚げたりする料理のほうがおすすめ。あるいは短時間でゆがいて、ドレッシングをかけてサラダでいただいてもよいでしょう。最近では通常のアスパラガスよりもルチンが多く含まれているという「ミニアスパラガス」も出回っています。比較的安価で手軽に料理できるため、ひとり暮らしや少人数家族のあいだで人気が高いようです。

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